人生の恥は書き捨てっ!!!

「道化師のあさの歌」のサブブログです。現在の日常や発達障害のことは主にこちらのブログで綴る・・・予定。

田房永子さんの「母がしんどい」を読んだ

ブラジャー買ってくれないって、毒親あるあるなんだろうか(笑)。

他にも、

  • 性的なことに興味を持つ羞恥心を引きずり出して相手が困るのを面白がる
  • 思春期の恋心を茶化していじりまくる
  • 言い合いになると私の「まいった」「もうやめて」という反応をゲットできるまで挑発し続ける(自分が絶対最後に言い終えないと気が済まない)
  • 耳栓試した話(田房さん母の罵り言葉がうちの母親とそっくり)
  • 喧嘩の多くは取っ組み合いに発展する
  • 取っ組み合いのはずみで親が軽く負傷する(もしくは自爆。母が私をダダダーっと追いかけてきてすっ転んで腕を打撲したり)→子供に怪我を負わされたという口ぶりで近所や親戚にふれて回る
  • いかなる修羅場も父親は「我関せず」でスルー
  • すぐ「学校の先生や友達に電話して、私とアンタどっちが正しいか聞いてやる」と言い出す(内弁慶の私は電話されるのが嫌で電話の取り合いになり、電話線をハサミでちょん切ったことある)
  • 漫画や勉強の邪魔になりそうな本を勝手に捨てられる
  • 私のやることなすこと大反対(バイトとか車の免許とか)

 

など、細かなエピソードで激似しているところがたくさんあった。
外面はとてもよく、一見すると子供を思う純な母親というところもうちとそっくり。
うちの母親も他人からしてみれば、"ちょっぴりお節介だけど世話好きで明るく楽しい人"くらいなものだと思う。
そんな母親と上手くいかずケンカばかりの私の方が、どうしようもない極悪娘に見られた。

 

あと漫画の「お母さん」の髪型がうちの母親と似てて、終始うちの母親にダブって見えて怖かった…(笑)。


私は今でこそネットで親のことを悪く言いまくってるけど、「うちの親って、もしかして毒親?」と思うようになったのは、30近くになってからだった。

 

毒親というのは、衣食を与えなかったり暴力をふるったり遊び歩いて子供の世話をしなかったりする親のことを言うのだと思っていた。

 

うちは暴力はない(あってもバシバシ叩く程度。グーや蹴りはない)。いつも温かいご飯が用意される。衣食住に不自由はない。教育などお金もかけてもらってる。傍らから見ればかなり恵まれた環境(それどころか引きこもりで35歳になるまで衣食住すべての面倒を見てもらっていた)。
だから余計分からなかった。自分が何でこんなに親とうまくいかないのか。

 

更に分からなくさせたのは、
一般的な親との対立って、
進学や就職先についてとか、付き合う恋人のこととか門限とか、そういうことだよね。
でもうちはそうじゃなかった。

 

日常の、なんでもないことで、いちいち母親が関門となって立ちはだかる。

 

お風呂に毎日入ろうとしたとか、お風呂上がりに使うバスタオルを毎日洗いたいから洗濯機を使いたいと言った、下着の置き場や扱いをこうしたいああしたい、出前で頼んだラーメンのラップを私が勝手にはがした、文化祭で使うため学校から預かってきた食材を冷蔵庫に入れようとした、受験の前日に勉強しようとした、成人式のメイクを(美容院に頼まず)自分でやりたいと言ったなど、

 

何がそんなにダメなのか、怒られるとか反対されるとか思いもしない日常のちょっとしたことで、一事が万事足止め食って大ゲンカとなる。
とにかく何だかわかんない不自由と予想だにしない癇癪の連続だった。
詳しくはhttps://asauta.com/oyakoの方でも書いてます。

 

また思い込みが激しく、自分(母親)が一度「こう」と思ったらもう絶対、私をそのようにさせなければ気が済まなくなる。

 

母親が、私の何から何まで決めつける。暑いか寒いか、疲れているかそうでないか、嬉しいか悲しいか、私が何をどう思っているかなど、私の意思の領域に踏み込んでくる。それにより行動を細かく制御してくる。自分と私の同一視が激しい。

 

高校の時など友達に愚痴ってみても、
「高校生にもなって親と喧嘩なんかしないし」とか「親に怒られることなんてもうめったにない」とか言われる。
あるいは大したことだと思われない。親のことばかり話すと「実は仲いいんじゃないの?」とか。
人に言っても、恥をかくか、余計にもやもやするだけだった。

 

うちの親はおかしい!!と思いつつ、
心のどこかでは、(何らかの、親がそうなってしまう)原因が、私にあるんだろうなと思っていた。

 

私は、(自分が反抗することで)親を悲しませたくないとか、親にひどいこと言って罪悪感を持つような子供ではなかったので、めちゃくちゃ言い返しもしたし、暴言も吐いた。ものすごい大喧嘩をへて、結局私が自分の意思を押し通したこともある。私の頑固さもすごかった。

 

だから正直、毒親育ちの体験談などでよく見聞きする、親の圧に苦しめられるとか、罪悪感の部分とか、親に何も言えなくなってしまう苦しさというのはよく分からない。

 

この漫画でもたとえば、もし私が携帯でわけの分からないこと言われ怒鳴られたり、職場に電話されたり家にくるなどストーカー行為をやられたら、全面戦争!という構えで逆に親に怒鳴り込みに行って、死ぬか生きるかの訴えをすると思う…。

 

そういうことに、意味はないんだけどね。そういうことすれば分かってもらえるとか、そんなこともあり得ないんだけど。大体は「あー私が悪うございました!私はひどい母親だねもう死ぬしかないね」と言ってさめざめと泣き出し、首吊る動作見せようとしたり包丁持ち出したりが我が家では定番の展開だった(そこまで行ったらさすがに父介入)。
子育てにおいては、絶対に、どんなことがあっても、「自分が正しい」と思っていないと生きていけないのが毒親だから。

 

私の母親は、病院で診断されたわけではないけど、強迫性障害という精神疾患を持っていて、私は子供の頃ワケのわからないことで激しい怒りを浴びまくった。のちに自分も同じようになり、そういう名前の病気があることを知るまで、本当にわけのわからない人だった。

 

知ってからは、あーーあの行動もこの行動もそういうことだったんだ…!と合点がいったし、自分も同じだから共感もできてしまうし、冷静に受け流すこともできるようになった。

 

他にも、劣等感が強すぎるとか、自他の境界線がなさ過ぎる(特に私との境界線)、不安やストレスを自分自身でコントロールできない(癇癪を起こしたり家族になだめすかさせることを強要する)など、母親には母親自身の心の問題が山積していた(いる)。

 

そういうことに気づけてから、つまり(何でもかんでも)「私が悪かった」からじゃないんだな、母からはよく「アンタほど育てにくい子はいない」「アンタはきかない子だ」と言われ、漠然と自分でも自分を「どうしようもない人間」と思ってきたけど、それは違う、すべて母親自身の心の問題だ、と気づけた時、それまでの気持ちが清算された気がした。

 

案外あっさりしてるな自分と思ったけど、それにはたぶん、私が高校卒業からずっと引きこもりをしていて、まともな社会経験、対人経験がほとんどなかったという特殊すぎる事情がある。
人付き合いを絶っていたから世間からの「親のせいにするな」攻撃を受ける機会もなかった。これがそこそこの人付き合いや守りたい世間体ができていたり、彼氏ができたり結婚だ何だとなれば、そんなことでは済まなかったと思う…。
また良くも悪くも自己完結で済んでしまう人間というのもある。

 

この漫画、今年のはじめだったかAmazonのおすすめ?みたいなのに出てきて存在を知った。
私は毒親系の本を検索していたんだろうか?(よく覚えてない)

 

いわゆる「毒親本」を買って読んでみたのはこれが初めてだった。引きこもり中から元祖毒親本とも言える「毒になる親」など読んでみたかったけど、なにせ引きこもりだから本1冊買えるお金もなかったのだ。

 

田房永子さんの本はそれから立て続けに「キレる私をやめたい ~夫をグーで殴る妻をやめるまで~」「呪詛抜きダイエット」と2冊読んだ。

"キレる"も"ダイエット"も自分には無関係と思ってたけど、この2冊でも意外に母親や家庭環境が出てきて興味深かった。

 

以上、「母がしんどい」の感想でした。